お兄ちゃんと他愛のない話をしながら、朝ごはんを食べ終えた。
「じゃっ、行ってきま~す!」
「行ってきます」
「2人共行ってらっしゃい」
お母さんに軽く手を振り、家を出た。
学校に向かい歩いていると、後ろから。
「おっは~♪」
声のする方へバッと振り返る。
「友美ー!おはよぉ」
「はよっ!友美ちゃん」
走ってきた。
バッ
「わっ!」
勢いよく抱き着かれて倒れそうになってしまった。
…とこを、お兄ちゃんが支えてくれた。
「あ、ありがと…」
「どういたしまして」
ホッと胸を撫でおろす。
「友美、危ないじゃん」
「ん~?ごめーん。だって心配だったんだもん」
「へ?」
「昨日咲月倒れたじゃん?だから心配だったの…!」
「…ん、ありがと」
ボソッと呟くと、私から離れて顔をじーっと見てきた。
「友美?」
首を傾げる。
「よし!顔色は良いみたいだね」
ニコッと微笑んだ。
そんなに心配してくれてたんだ…。
ありがと…!
すると、横からお兄ちゃんが、
「大丈夫だよ。ただの疲労だったから」
友美に言った。
「ホントですか!?良かったぁ~」
「ありがとう」
「…じゃあ、行こっか」
「「は~い」」
そこから私達は、話しながら学校に着いた。
「また後でね、お兄ちゃん」
「海斗さ~ん…」
私は友美を引っ張りながらお兄ちゃんに別れを告げた。
「じゃ、じゃーな…」
手を振りながらも苦笑いなお兄ちゃん。
「きゃ~!海斗さんが手振ってくれてる~!!」
「いつものことでしょ」
「もうメロメロ~」
はいはい…。
瞳がハートになってますよ…?
チラッと横目でお兄ちゃんを見る。
すると、もう既に女のコがお兄ちゃんの周りを囲んでいた。
しかも3年生だけじゃない!
私と同じ1年生もいるし、2年生だっていた。
あまりの凄さに2度、見てしまった。