「それとさ…」
まだ何か言いたそう。
私はじっと生野くんを見つめた。
「…俺の事も名前で呼んでくんない?」
うん。
…って。
えぇぇぇぇぇぇ!?
「な、何で!?」
つい大声になってしまった。
クラス中の視線が私に向けられる。
しまった…。
と思ったけど、時既に遅し。
「何が何でなんだ?南美」
先生は授業を止められた事に少し怒っていた。
こ、怖い。
この国語の先生は怒るとすごく怖い。
反抗するのは生野くんぐらい。
「…な、何でもないです」
私は俯いた。
「…大丈夫か?」
生野くんはビックリしていた。
「だ、大丈夫」
顔を上げて言った。
…全然大丈夫じゃないよぉ。
怖すぎるよ、先生。(泣)
「じゃあ、俺の事は名前で呼んでな」
「…あっ。うん!」
私がニコッと笑うと生野くんも笑って、寝た。
また寝ちゃった…。
寝不足なのかな?
早く寝ないとダメだよ。
生野くん…じゃなかった。
優馬くん。
私は優馬くんの寝顔を見つめて笑った。