「じゃ、俺も席に着きま~す」
「こらぁ!お前はダメだ!」
「はぁ?何でだよ!?」
隣のコと先生は言い合いをしてる。
けど…。
私の耳にはあまり届いていない。
竹井くんが近づいているから。
私が竹井くんの方を向いていると、竹井くんが私に気づきニコッと笑った。
そして私の前で止まり、「おはよう」と言った。
私は「お、おはよ」と微笑んだ。
そして竹井くんは自分の席に戻っていく。
そしたらまわりの音が聴こえるようになり隣のコと先生の声がよく聴こえた。
「ほら、先生!ホームルーム終わっちゃうよ~?」
「…く、くそ。今日は先生の負けだが、今度遅刻してきたらただじゃおかないからな!」
「わかってま~す♪」
なんか楽しそう。
先生はズカズカ歩いて教壇の上でため息をついた。
大変そー。
隣のコが席に座った。
でもすぐに寝出した。
…早い。
学校来たばっかりなのに…。
私はじぃっと隣のコを見た。
すると、バッといきなり起き出した。
何かと私が驚いたら、隣のコが私の方に首から上をバッと向けた。
「おはよ!南美♪」
…なんだ。
挨拶か。
「おはよー。生野くん♪」
ニコッと微笑んだら生野くんも微笑んで…寝た。
不思議な人だなぁ。
生野くんって。
私の隣のコは生野 優馬(イクノ ユウマ)くんって言うんだ。
不思議な人だけど、お兄ちゃんと同じタイプ。
やんちゃでスポーツ大好きでモテる。
ホント、よく似てるなぁ。
私は生野くんの寝顔を見てクスクス笑ってしまった。
…失礼かな?