みるからに守ってあげたくなる
ようなタイプの女性だった。

クルクルと大きな瞳が

愛くるしい

後ろから私の肩を叩き
耳打ちする七海。

「こんな時期に
 転入生っているんだね
 しかも、うちみたいな
 私立高校に・・・」

彼女は何でも、父親の
仕事の都合で

こんな時期に転入して
きたらしい。

あっ、彼女と目が合った。

彼女は、鴨下 澪

(カモシタ ミオ) 

私は、黒板に書かれた

その名まえに目を疑った。

そして、『ミオ』と言う

その呼び名に
ある日の事を思い出す。