『ああ、似合うよ、とっても』

『この制服
 ずっと着たかったんだぁ
 お姉ちゃんが着てたのとは
 少しデザインが違うんだよ
 一学年上の人からね
 ここがね・・・』

『知ってるよ』

『そうだね、知ってるよね
 アッちゃん、毎日、学校で
 見てるんだもんね
 
 そうだ、じゃあ聞きたいこと
 があるの?
 
 私、絶対にアッちゃんの授業
 が受けたいの
 美術専攻できるかなぁ
 リコちゃんが定員が多いと
 音楽になるかもしれないって
 ・・・・・・
 一度音楽に決まったら
 三年間
 ずっと音楽なんだよね?
 音楽も好きだけど
 やっぱり美術がいい
 教壇に立つアッちゃんが
 見たい・・・』

『そんなに、俺が好きか?』

制服を着た私は

大人びた顔で彼を

見つめて思いを告げた。