音楽教室の前

七海は話を続ける。

「レイは、先生の事
 好きにならなかったの?」

「なる訳ないでしょうが
 12歳も年上だよ」

「歳なんて関係ない、ない
 幼馴染にあんなカッコイイ人
 がいたら

 私なら、絶対に惚れるよ
 でもレイ、何で音楽にしたの
 美術の方がいいじゃん」

「私は、音楽も美術も
 どっちもいらない
 
 その時間を眠る事に
 使いたい」

笑い合う二人に、授業開始の
ベルが聞こえる。

どうして
美術を選ばなかったのか・・・

そんなの決まってる。

姉が居ないところで

貴方と、これ以上近づかない為

・・・・・・