「レイに
 悪いことをしたって
 リコの奴、泣いてた・・・」

浅緋は、とても切ない表情で
私を見つめる。

「気にすること無いのに・・・
 もう、昔の事だよ」

何も無かったように、外れた
ボタンをかける、私の指。

浅緋は、その指を見つめながら
言う。

「ごめん
 
 ごめんなぁ、レイ」

浅緋の優しい声

流れる涙は、止まらない。

そんな私を見つめた浅緋は
頭を抱える。