ミチモラ島を出たのが昼過ぎだったため、ナツナ島に着いた時に太陽はすでに傾き、赤く燃えあがりながら海に沈みかけようとしていた。
真っ青だった空も海も、今は一面オレンジ色に変わり、雲は薄い紫色に染められていた。

島に近づくとマシュー号の帆を畳み、手漕ぎで近づく。
すぐ見つかるところに港らしい所が見つからなかったので、人気のない海岸に船を進入させる。
砂地に錨を刺し、船を固定したところで太陽はその姿を消した。

海岸の先には林があり、そこに足止めを余儀なくされた。
暗い中、慣れない林を歩くのは止めたほうがいい。どんな動物がいるかわからないし、迷子にでもなったら面倒だ。
その夜は、ミチモラ島で買いこんだ食料を使って、ガルが自慢の腕を思う存分にふるった。