「…にしても、シーファは何処に行ったのかしら?」

「案外、ここにいたりして~」

「きゃあああっ!」

ガタタンっ!ドンっ!ガンっ!

「なんだぁ?…シーファ。」
「ガル何か…あったのね。」

病室の手前で叫び声とものすごい物音を聞いた。ニーナとリュートがドアを開けると、シーファが病室の床に転がっていた。

2人の声に驚いたシーファが、勢い良く身を逸らした所、ベッドのふちに付いた手が滑り落ち、そのまま椅子を巻きこんで床に激突したのだ。

ベッドの上では突然消えたシーファを支える間もなくバカみたいに手を伸ばしただけのガルが、2人を睨みつける。

「あ、ははははは~…………わりぃ。」

「お邪魔しちゃったのね~…じゃ。」

ニヤつく顔を隠しもせず、そのままドアを閉めようとするニーナ。
ガルがベッドの上からシーファを見る姿にますます顔がニヤけるが、事態は急変した。