「そうだな、また明日。」

「う、うん…じゃ…」

シーファがドアに向かおうとすると、

「…くっ…」

後ろでガルが苦しそうな声をあげた。
振り向くと、傷の辺りを抑えている。

「ガル?」

「…だいじょ…早く、戻れ…」

「痛いの?横になったほうが…うわっ…!」

近づき、伸ばした腕を掴まれ、そのままベッドの上に乗せられる。
勢いあまって軽く胸に飛びこむ形になり、慌てて顔を上げると、ガルが見下ろしていた。
また、胸が苦しい。息が吸えない。

「“元気になったら聞く”んだったよな?」

その上、動悸が酷い。