トードが宝石箱を見て、ニタニタと笑う。

「あの女、俺達にとっ捕まった上にそんなもん見せられたら、そりゃ悔しがるだろーなぁ。」

「あんた、趣味悪すぎ…そんなつもりじゃないわよ。
それより、船に乗りこんでって、あんた達の記憶を奪いに?」

「船長はそう言ってたぜ?返り討ちにあっちまったけどな。」

早足で戻る道すがら、トードに事情を聞く。

「お前達が行っちまった後に宴会を始めたんだ。」

「宴会って…シーファの全快祝いとか言ってたアレ?」

当の本人が居ないのに、宴会をするなんて…海賊という種類の生き物に、ニーナは呆れた、と呟く。