「治ったんなら、全快祝いやらないか?」

片手に持っていた酒瓶を掲げて宴をしよう、と誘うが、シーファは首を横に振った。

「治ったのを喜んでくれるのは嬉しいけど、そんなにのんびりはしていられないわ。
マティリの行方も分からないし、村の人達はあの場は逃げたって言っても、記憶はまだ戻ってないわけだし、そっちもなんとかしないと。」

「そんなの、あの場で殺されなかっただけましだろ?俺たちが相手だったんだぞ?それで十分だ。」

「私達はあなた達とは違うの。もう手伝ってくれなんて言わないから安心して。」

これ以上世話になったらお返しに何を要求されるかわかったもんじゃない。と思うのはニーナも一緒のようで、シーファの言葉に深くうなづいている。
その上…