太陽が傾き、水平線にゆっくりとその身を沈めようとしている頃、海宝堂の4人はミチモラ島の港へと船を進めていった。

「へぇ~なかなかいい島じゃん。」

島の様子を見ながらリュートが身を乗りだす。
港から少し離れたところにある街にはちらほらと明かりが灯り始めている。
そこそこの数の人々が暮らしているようで、港近くに民家らしき建物が密集して立っているのが見える。

ニーナが絶妙なコントロールで船を止め、すかさずガルが錨を降ろす。
シーファとリュートはメインマストに登り、帆をしっかりと結んだ。