「…っつーことで、俺達はこのマシュー号で、南、南へと進んできたってわけなんだよ。
ただまっすぐにこればいいんだから簡単だと思ってるだろ?
俺達はお前らとは違うんだ。大変だったんだぞー、いろいろあって…
でもな、俺達のモットーは『宝の為ならどんなことでも』!だからな。
大変だからって泣き事なんて言ってられないんだ!」

リュートはシーファが着替えに行っている間、イルカ達に今までの経緯を嬉々として話していた。
そんな光景を見て、ニーナは呆れて溜息をつく。

「…シーファじゃなきゃ言葉分かんないでしょーに…」

「あいつのああいうのは、いつものことだ。」

服を絞っただけのガルが、ニーナに言う。
確かに…と、2人は顔を見合わせて笑った。