あれから一年半がすぎた……


「翔…ちょっときて…。」


「決意したのか?」


「いいよ…付き合っても。」


「ありがとな…。」


「いいよ…。」

二人はお互い笑って気恥ずかしい気持ちになっていた…。

「なんか…勇気いるよね…言葉に出すのって…」


私は…何と無く空を見た…


「有姫…」
私は声がする方に振り向いた…。
翔は急に私を抱きしめた…。
それから…二人はキスを交わした。




それから…つぎの日…

「有姫〜♪」
後ろから声がしたので…振り向くとそこには由佳がいた。


「どうしたの?」
「有姫…翔くんと付き合ってるの?」
「なんで…?」
私はとまどいながら聞いた
「これ…見て…。」
「何…これ?」
「今日の朝…学校の前歩いてたら…これが屋上から降ってきたよ。」

私は立ち上がり逃げるように教室をでた。
その後に翔は登校してきた。
「おはよ〜」
クラスメートはすごい顔で翔を睨んだ。
「なんだよ…。」
翔は由佳の方に近づいた。
「なあ…有姫は?」
「泣きながらどっか行ったよ…。」
「泣きながらって…どういうことだよ?」
「これ…見た?」
「なんだよ…これ?」
「由佳ちゃん有姫どっち行った?」
「翔くんが来た方向と逆の方向に歩いて行ったよ…。」
「ちょ…探してくる…。」


「有姫…どこ行ったんだよ?」
翔は私を必死に探した。

「いた。」
「?」
「有姫…大丈夫か?」
「ねぇ…なんで…こんなチラシ配られないといけないの?」
「今だけだよ…それは一枚の紙切れ…そのうちみんな忘れるよ…。」
「そうじゃなくて…悔しくないの?」
「俺だって…腹立つ…けど怒ったってなんもかわんねえよ…。」

「おいで…有姫…。」
翔は両手を広げ私を抱きしめてくれた。
「お前…ほんと馬鹿だよ」
「…。」
「落ち着いたか?」
「うん…ありがとう。」