「なんか喋れよ…。」
「そっちこそ…。」

二人は赤い夕日の中歩いていると…綺麗な歌声が聞こえてきた…

風がふいて有姫の髪が靡いた…。

私は綺麗な歌声に耳を傾けた…。

「綺麗な声…。」

「そうだな…。」

それ以上の言葉はでなかった…。


あれから半年がたった…。


「有姫…。屋上に来てくれ…。」


「えっ…?」
「いいから…来い…。」
翔は腕を引っ張り屋上まで引っ張り込んだ。
「「なんなの?」」
私は心の中で思った…。

翔は息を吸い込み…私に言った。


「好きなんだ…。」


「……。」


「中学三年の夏からお前の事好きだった…。」


「……。」


「気付いた時には…もう遅かったんだ…。今のままが良かった…そう思ったけど俺も限界なんだ…。」


「……アタシの事そんな前から好きだったんだ……知らなかった…。」


「付き合ってほしいんだ…。」


「私も付き合ってあげたい…でも…まだ…そこまで好きじゃないの…。」


「これから好きになれよ…。」


翔は私をギュッて抱きしめた…!


「……離して…。」
私は無理矢理に翔を突き飛ばした…。


「お願い…やめて…」

「わかった…。待つよ…」

「アタシが好きになるまで待ってくれる?」

「あぁ…。」