久しぶりに近くで見た夏樹は、前よりも大人っぽい色気を湛えていた。


骨張ってゴツゴツした長い腕も、ヨーロッパの彫刻のような鼻筋の通ったキレイな横顔も、あの頃より一層格好良くなっていた。


って!何考えてんだアタシは!ダメダメアイツが良いのは顔だけなんだから!


さあ、この角を曲がれば愛しの我が家!


アタシの中ではさっきからずっとカントリーロードのメロディーがリピートされている。


さっきの考えを振り払うように、カントリーロードを高速回転でリピートした。


こんなに家を恋しく思ったのは始めてだよ!ううぅ〜。