「2人は不器用だな…てか、鈍感つーうの?
話し聞いててそう思ったあんま考え過ぎんの
良かねぇーよ?
なぁ、鄒梨?」
「そうだね、良くない。
考えに考えすぎて行動するよりも単純に
ストレートにいった方がいいこともあるしね」
「2人もそうだったんですか?」
「俺らはそうだな…
単純つーうより、好きだから、言葉を口にしてって感じだった気がするよ」
「そんな感じじゃなかったと思うよ」
「まっ、細かいことはいいじゃん?」
なんて会話をしつつ、やっぱり思い浮かぶのは慄梛のことで…
「りっちゃんのことをそんなに考えてんなら
無理にとは言わねぇーけどさ?
2人で特別なとこに出掛けんのもいいと思うよ」
「だね、今度、出掛けてみるといいよ?
真妃には言っておくし」
「でも…」
「りっちゃん、遊園地の写真みてたよ?
思い出がある場所?」
―――遊園地…賢たちと行ったところ…
慄梛と観覧車に乗って…あの時、俺…――
「行きます、遊園地っ!!
だから、伝えてください。
慄梛にあの観覧車にまた乗ろうって」
「ん、伝えておくな?
てなわけで、最高に楽しいデートにしろよ」
「そうします」
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