久しぶりに、呼ばれた…



“おねぇちゃん”



まだ、手が震えてる…



「…手放した、癖に…」



震えを少しでも抑えよとするのに余計に震えて余計に、ここ(家)を離れたくなくなってきた



自分でも馬鹿だと思う…
馬鹿な約束をして、ほんとに家を出て好きで好きで仕方なかった磨梛抖の側からも家族、親友の側からも離れて見知らぬ土地で生活して…



―磨梛抖と、幼なじみじゃなかったら…
きっとこんなにも辛い想いはしてなかったんじゃないのかなって思った…――




気づくと、外から朝刊を配ってるバイクの音が聞こえ慌てて家を出た…


















「りっちゃん、ほんとに良かったの?」

「ほんとだよ、昼間に整理しに「いいんです
それより連れてきてくれてありがとございます」



真妃さんと碧兎さんはわざわざお店を休みにしてまで
一緒に来てくれて、そんな心配までしてくれた…



「りっちゃんがそう言うなら、何も言わないけど鍵は閉めてきた…?」



と、真妃さんに言われて鍵を部屋に置いてきて鍵も閉めずに慌て家を出て来たことに気づいた…





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