「中学に入学した頃さ、同じクラスの女の子に告られて那沙のことが好きな癖に俺は告られるままに付き合ってさ、那沙に好きだって言われたら俺はあっさりその子をフッたよ…
それからすぐにだよ、那沙と付き合いはじめて
その子は自殺未遂してそれ以来、学校に来てなくて謝りてぇけど俺にそんな資格はねぇーし余計に傷つけちまいそうだから謝りにもいけない俺は酷い人間…笑えるだろ?ハハッ…」



磨咲飛は小さく淋しそうに笑い話す…
初めて見る姿にわたしは



「今からでもいいよ、舞ちゃんに謝りに行こ?
一人じゃ怖かったらわたしも謝りに行く!!
だから、だから…」

「なんで?慄ねぇーは舞のこと知ってんの?」

「それは言えないけど、磨咲飛が辛いなら一緒に行くよ」



―眞央くんと約束した中の一つに舞ちゃんに
謝罪してほしいって言われた、これで出ていく前にこの約束は守れるはず…――



「…そっか、理由は言えないか…
でも、俺一人で謝りにいくよ…」

「ほんとに…?」

「ん、約束…
慄ねぇーが泣いてた理由は舞のことだったんだな?」

「えっ?あっ、うん!!」



本当は少し違うけど、磨咲飛がそう思ってるなら、
その方がいい気がして返事した…



―この方が出て行きやすいもんね…――



「慄ねぇーのお陰で、踏ん切りついたよ
ありがとな?
近いうちに行ってくるそしたら話し聞いて?」

「頑張って」

「返事なってねぇけど、まぁ、いっか」

「磨咲飛なら大丈夫!!自信もって」


「なんだそれ、慄ねぇー瑞梨ちゃんの家に泊まるんだろ?送っていくよ、俺、参考書買いに本屋行きたいし」



それから少し話しをして磨咲飛は瑞梨の家に送ってくれて帰って行った…





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