「兄貴が戻るまで一緒に笑ってようぜ?」
―磨咲飛達と一緒に笑って磨梛抖のことを
待っていたい、けど…けど、いられない…――
笑って安心させたいのに余計に涙が溢れ出てきて
「り、慄ねぇー!?」
フルフルと首を振るのがやっと…
「……本当、泣き虫だなあと10分泣いたら帰ろぜ」
なんて呆れ気味に言いながらも磨咲飛は
わたしの背中を優しくさすって涙が止まるまで、ずっと傍に居てくれた…
まだ少し涙が流れてるままだったけど磨咲飛が家まで送ってくれた
「ありがと…」
「家隣だし、普通しょっ
てか、理由まだ聞いてなかったんだけど教えてくんねぇ?」
「うん…あの、ね…ま「ここより中で話そうか、慄ねぇーまだ泣いてるしさ、
俺が泣かしてるみたいに勘違いされそうだし」
ニコッと笑うと磨咲飛は
「漓維さぁ~ん、お邪魔します~♪」
と、中に入って行く…
「ちょっ、磨咲飛」
「漓維さぁ~ん慄ねぇー借りるねん」
「はぁいはい、どーぞ」
と、お母さんの返事が聞こえたかと思うと
磨咲飛はもう、わたしの部屋に向かっていた…
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