カフェで一人になったあと抑えていた想いが
溢れだし涙が流れた…
―もう、磨梛抖にも会えなくなっちゃう…―
鞄からスマホを取り出し磨梛抖の電話にかけても、やっぱり繋がらなかった
―最後にもう一度だけでいいから会いたいのに…
連絡もつかないなんて…ほんとに嫌われたかな?
もっと素直になれば良かった…――
今更伝えなかったことに後悔し、店員さんに
話し掛けられるまで1人泣いていた…
カフェを出たあと、ボーッとしながら
よろよろ歩いてると前に磨咲飛と那沙が
幸せそうに歩いてるのが目に入った…
―あんな風に磨梛抖とずっとずっと一緒にいたかったな…
高校に入る前は毎日幸せだったのに…
今はこんなにも苦しくて苦しくて…
もう、嫌だよ…――
「慄ねぇー?」
「ヒック、まさ、ヒッ、と…」
「なんで泣いてんだよ!」
さっきまで前を歩いてた磨咲飛がわたしの前にいて、磨咲飛の隣にいたはずの那沙はいなかった
.