裕也の家に相沢たちを呼んで慄梛のことを聞いてみたけど



「磨梛抖くん、慄梛ずっと心配してたんだよ
泊まりに来た日も、毎日毎日、耐えて耐えて明日になったら連絡とれるかもって、
だから、そんな風に落ち込まないであげて?」

「相沢…」



―慄梛はこんな俺を自分のことよりも思ってくれてたなんて…
なのに俺は慄梛が辛くて仕方なかった時に側にいてやれなかった…ごめんな、慄梛…――



「磨梛抖、俺も力になる
てか、慄梛ちゃんと小学校からずっと一緒
だったし、他人事に思えねぇー」

「賢…」

「こんなときだからこそ、みんなの知恵を絞って探そうぜ?落ち込んでて進むもんも進まねぇより進む方がいーだろ?」

「そうだよな」

「それにさ、慄梛ちゃん俺が一人で水族館回ろとしてたとき言ってくれた“一人よりも二人、二人よりも三人”ってそれって知恵を出し合うときも使えるだろ?」



そして、櫟玻も裕也も相沢も呉井も慄梛のことをこんなにも大切に想ってると実感した…





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