碧「ずっと泊まれば良いだろ」


お昼に着く様に、望月家を出て学校に向かう私達。


昨日慌てて作った即席お泊りバッグを碧唯が片手で持ってくれてて、碧唯のもう片方の手は私の手を繋いでいる。




つ「そんな訳にもいかないよ。碧唯も分かってるくせに…」



私だって出来る事なら泊まりたい。でも、ずっと外泊届けを出してたら…伊吹に連絡が行くと思う。

てか、まずそんな毎日の外泊届けが認められないだろうからさ。




碧「あのさ…合宿なんだけど」


つ「…私は行くよ。紅葉達が心配だから」


碧「良かった」



碧が安心した様にため息をつく。



碧「つかあいつら今日生徒会来んのかよ…」


つ「心配して」
碧「サボられると仕事終わんねぇ」


つ「そーゆう事じゃないでしょ」



繋いだ手をぶんぶんと振って、碧唯に訴える。



つ「ね…」


碧「あ?」


つ「合宿までに仲直り出来るかな…?」




碧唯を見ると、碧唯も私を見る。




碧「んな不安そうな顔すんな。ガキじゃないんだから、あいつらなりにケジメは付けるだろ」




でも…もしケジメが…生徒会を辞めるとかだったら?




そんな事、口に出したら本当にそうなっちゃいそうで碧唯に言えなかった。



それに多分…



碧唯もそれを不安に思ってるんだろうから。