『バカだな、亜喜良は亜喜良のままでいいんだよ。


そんな亜喜良だから好きになった。』




蔵人の気持ちは嬉しい。




だからその気持ちに答えたい。




蔵人本当はね、もう私変わりつつあるんだよ。




私の恋愛条件は変わった。



蔵人とずっと一緒にいたい。




会えないと寂しい。




香水の匂いに焼きもちを妬く。




普通の女になっちゃったよ(笑)。




「蔵人ごめんね、私変わっちゃったみたいなんだ。


蔵人を好きになったら、いつも一緒にいたい。


香水の匂いに焼きもちを妬いちゃう。


全然私らしくない。」




蔵人が笑いながら、私を強く抱き締めた。




『亜喜良それって普通なんだよ。亜喜良は今まで、本当の恋愛をしてこなかっただけ。


恋愛条件なんて、別に関係ないんだよ。


好きな気持ちがあればそれでいい。』






好きになった時、その時の気持ちが、その人の恋愛条件。








完。