~璃子SIDE~



シュ。カシャッ。

鋭利なものが氷を削る。

「璃子。いい感じよ~。少し休みましょ。」

「は~い」

さすがに2時間ぶっ通しはきつい。

「璃子。昨日よりスピンの回転速度が速いしジャンプも高くていいわ」

「ほんと?でもステップがなあ・・・」

私は少しステップが苦手なのだ。

「でも今日は今まで1番よかったよ。今日はもう終わりにしときましょ」

「うん。」

ふと時計を見ると1時を回っていた。

「里香コーチ。ありがとうございました」

「うん。しっかり寝るのよ?」

里香コーチ。本名は堂本里佳。

11年前からあたしに教えてくれる優しい先生。

「はぁ、あしたは塾かあ・・・」

そんなことを思いながら家に着いたのはAM2時30分。

それからお風呂に入って結局3時に寝た。

ジリジリジリジリ・・・

「ん?あ、朝?」

時計AM6:30起床。

まだねむいけどしょうがない。