野ざらしの

私の心に

強い風が吹いた気がして

思わず

香水のビンを

落としてしまったの。


慌てて拾おうとした私の手に

遊佐の手が重なって

見上げたそこには

触れてしまいそうなくらい

近くに

遊佐がいた。