今俺は、椎凪のことを抱きしめてる。
だってよ、、
要先輩と仲良く話してたから。
奪いたくなったんだよ。
要先輩は去ってく前に、
""椎は俺の妹みたいな存在""
的なことを言った。
それって…、
傷つけたら、ただじゃおかない。
っていうような意味だよな。
てか、そう受け取った。
まあ、その辺はいいんだが……
今のこの状況、何とかしてえ。
抱きしめたまんまで、お互いどうしたら良いのか迷ってる。
でも、迷ってらんねえよ。
俺の心臓が、破裂しそうだから。
「……椎凪。」
勇気を出して、名前を呼んだ。
そしたら、俺の腕の中でピクッと肩を動かして……
「は、はい。」
って言った。
驚いたってのもあるだろうけど、、、
何で敬語なんだよ。
「ちょっと来い。」
俺は椎凪を離して、腕を掴んだ。
そのまま体育館内の倉庫へ連れていった。
もちろん二人っきり。
「あの…、隼人?」
「何?」
「何?って。それは、こっちのセリフなんだけど……」
「俺と二人じゃ、嫌だった?」
「そんなこと、言ってない…。」
「じゃあ、何でそんなに警戒してるわけ?」
「警戒なんて、、、」
椎凪は俺のこと、ずっと警戒してる。
それに、この微妙な距離感。
嫌だな………
俺、もしや嫌われてる?
喧嘩したってのも、あるだろうけど。
避けすぎだよな。