聡君と別れたことを紗月に言った。 電話越しだったけど親権に聞いてくれていた。 自分の気持ちをはっきり聡君に伝えたことを話した。 あの時の聡君の顔は忘れられない。 傷つけた。 そうさせたのは自分なのに…。 “ごめん”と言わないほうがよかったかもしれない。 でも聡君はやっぱり優しかった。 自分の事よりも私の心配をしてくれた。 私と聡君はどこか似ている。 不意にそう思った。 聡君の優しさを胸に、今度は私が頑張る番。