私は迷わず、はっきり言った。
その言葉には迷いなんてない。
素直になると決めたんだ。
「私は最低な人間だと思う。聡君を利用した。自分の気持ちに蓋をした。自分を苦しめてた。聡君を苦しめた」
どれだけ謝ったって許されない。
人の気持を弄んだのだから。
「忘れたかった。本当はちゃんと諦めたかった。でもやっぱりだめだった」
知らないふりをしてただけなんだ。
本当は気づいていた。
自分の気持ちに…。
「だから…ごめんなさい」
そういった瞬間、聡君に抱きしめられた。
そして気づいた。
自分が泣いていると…。