その後は何事もなかったかのように今までどおりに戻った私たち。
改めて紗月が強い人間だなって思った。
私は紗月のような人間になりたいって思った。
それにもう自分に嘘はつかない。
自分の気持ちに素直に生きる。
この答えが正しいかだなんて誰もわからない。
それでも自分を信じる。
何かが正しいとか正しくないだとか考える暇があるのなら、行動すればいい。
それを紗月から学んだ。
一歩私が大人になった証拠だ。
だから聡君にもちゃんと自分の気持ちを伝えなくてはならない。
このままじゃさらに聡君を傷つけてしまう。
それだけは絶対にしたくない。
もう傷つけてしまっているかもしれない。
それでも伝えなくてはいけない。