お互い泣き止み、ティッシュで鼻をかむ。




「久しぶりに泣いた」

「私も!」



そう言って笑いあった。



でも話はまだ終わっていない。






「紗月」

「どうしたの?」



私は心のうちを話した。





「本気で諦めるから」


私がそう言うと持っていたティッシュ箱で私の頭を叩いた。




「痛ッ!」

「華夜のバカ!」




何故バカと言われなければならない。



諦めると言ったのに、どうして?





「なんで簡単に諦めるの?」


彼女は何を言っているのだろうか。



仮にも自分の彼氏の事だ。






「だって岡田君は紗月の彼氏じゃん」

「好きなんでしょ?」




紗月は優しく微笑みながら言った。