あまちゃんが紹介してくれたこの学校に入ってから
皆と同じ愛称で呼ぶようにした

『翔ちゃん』から『あまちゃん』へ

あたしのことだから
きっと翔ちゃん翔ちゃんって呼んじゃうから…

そしたらすっかりそれが馴染んで

翔ちゃん
なんて言わなくなった。

「なっつかしい」

「よね」

「あ」

あまちゃん…翔ちゃんがそう言った瞬間
話し声が聞こえてきた

それはだんだん近づいてきて…
はっきり聞こえる……

愛しいあの声が――…。

「じゃ。待ってるよ」

「うん―…」

そして翔ちゃんは去り
想が近づく。

「え…」

「想のバカ」

あたしが見たのは、
数人の友達…の中の女子と仲良くする想。

あたしの嫉妬心が疼く。

「なんでっ」

想は何もわかってないんだ。