「想…想…」

「ん?」

「あた、あたし…」

「いいよ、喋んなくて…」

そう言うとギュッと抱き締めてくれた。

ああ、懐かしいな…想の温もりだ。

…暖かい。


こうされているだけでドキドキする。
心臓が捕まれたようにギュッと…。

苦しい。

想が、好きすぎて…やばい。


「好き…」

「は?」

「え?」

「お前今…」

「え…何?」

まさか…あたし今…声に出して…。

ギャーーー!死にたい。
もう…死にたい。

「…な、何でもないから!ただ…ただ…」


言い訳なんか…出来ない。
だって…本当なんだもん。

それに言い訳なんかしたらあたしのこの気持ちを言い訳してるみたいで…。

それだけは嫌…。