「嫌い、嫌い…大っ嫌い!
皆皆死んじゃえばいいんだ!!」

「茜ちゃ…」

その時茜ちゃんの拳が飛んできた。
顔面に当たった。
痛い…。
でも茜ちゃんの暴走は止まらなかった。

「やめっ…いっ…」

茜ちゃんは容赦なく叩き、引っ掻いてきた。
しかも顔を狙って…。

「私はもっと痛かったんだ!」

「茜ちゃん!あたしの…話を、聞いて!!」

ぴたりと動きが止まった。
グッと何かを堪えているように。

「いくつか、質問していい」

茜ちゃんはコクリと頷いた。

「アイツとあの子を、教えてくれる?」

「…アイツは父、あの子は妹…」

妹?
だってスカイグループの社長の娘さんは一人のはずじゃ…。

「驚いた?
そりゃそうだよね…だってこのことは想ちゃんだって知らないもん。」

「そのこと、聞いてもいい?」