「……智葉?」

翔ちゃんが目を覚ました。

うわっ!やばいやばい絶対やばい

いや、大丈夫大丈夫多分大丈夫。

だってさほら、顔そんな近くないし、翔ちゃん寝てたし。

「…ん゙ーー…なんか悪いな、寝ちゃって…。
あんま寝れないからさ」

「ちゃんと寝なよ、体壊したら悲しむ人がいるよ?心配もするだろし
ほら、吉田さんとかその他女子とかさ」

あたしが笑顔でそう言うと翔ちゃんは俯いてあたしの手の上に翔ちゃんの手を重ねた。

「………」

黙ったままの翔ちゃん。
しかし不意に顔を上げた。
その目は寂しそうで…。

「智葉は…心配してくんない?寂しいとか思わない?」

不覚にも、可愛いと思ってしまった。

「あた、しは……心配するよ。
寂しいかとかは…わかんないけど
ほ、ほら!翔ちゃんがいなかったってあんまないからさ」