「はぁ…」

こういうのって正直困る。
好かれてるのは嬉しいけど

なるべく傷つけない断り方を考えたりするのが大変だから。

『生徒だから』
その理由だけで本当にいいのだろうか?

生徒だから好きじゃない?
いや…寧ろ大好きだ。

生徒は恋愛対象に見れないから?
たしかにそうだが確かな理由じゃない気がする。


こういうとき助けてくれたのは智葉だった。
でもたまには自分でやんないとな。

「天原先生?」

「あ!すみません…」

「いいえ…ぼーっと何か考えていたようなので…
考えすぎはよくないですよ?はいコーヒー」

「ありがとうございます」

「さ、さ!次の授業の準備して…チャイムなりますよ!」

ほぼ同期の先生に背中を押され
コーヒーを飲み教科書類を持って教室に向かった。