あたしは屋上まで走ってきてた。


たけるのばか…
隼ニさんに会ったこともないのにきめつけるなんて。

だましてたらあの時、あたしのこと助けてくれないよ。


隼ニさんはどの辺に住んでいるんだろう?

あの辺かな
それともあっち?

屋上から住宅街をみる。


隼ニさんとまた会えるかな…
どこにいたら会えるんだろう…
もう一度会いたいな。


今度はちゃんと連絡先聞こう。



キーンコーンカーンコーン…。


やばい!

教室戻らなきゃ。



席に座って窓の外をみた。
なんとなくたけるの視線を感じた。

「…飯田」
「…」
「さっきは決めつけたりしてごめん。でも気をつけろよな。飯田のことが心配だから…」


ドキン。


すごくまっすぐな言葉。
こんなことたけるが言うなんて…。


たけるの方を向くとすでにたけるは他の方をみていた。
わざと目をあわせないように。

横から見てもたけるの顔は赤くなっていた。



「わかったありがと」
そう一言いってみた。


ますますたけるの顔は赤くなった。
思わず笑っちゃった。


「なんだよ」
「なんでもない」
照れてるたけるすこしかわいいかも。