………。
「李亜……。」
ん…あ。
あたしまた寝てたんだ。
「食べるか?お粥」
「そっちのは?」
お粥の向こう側にグラタンが置いてある。
「俺の昼ごはん」
「えーあたしもグラタン食べたい」
グラタンおいしそう。
「だーめ。李亜は風邪ひいてんだから。それに…こっちの方が李亜への愛情こもってんだよ」
ドキン!
顔を赤くして言う隼ニ。それがまたかわいくて…いつもと違ってドキドキする。
それなら断然お粥がいい!
お粥を一口、口に入れた。
「…おいし」
「まぢで?それはよかった」
隼ニもおいしそうにグラタンを頬張る。
なんか同棲してるみたい。
「ごちそうさまでした」
はぁ全部食べちゃった。
「すげーな完食したか!」「隼ニが作ってくれたからだよ」
「そんなこと言われたら照れんだろ」
「でもさんきゅ」
温かいものがおでこにあたる。
隼ニの優しいキスだ。
「じゃあ俺、買い物行くから李亜はまた寝てろ」
隼ニ買い物行っちゃうの!?
あたし一人でお留守番?
「あたしも行く!…だめ?」
まっすぐ隼ニの目を見る。
隼ニが先に目をそらした。
「ばかっ。そんなかわいい顔反則だろ?」
そう言って玄関の方に歩いてく隼ニ。
はぁ一人でお留守番かぁ…。
そう思ってたら隼ニは急に歩くのをやめた。
「風邪…悪化させんなよ」
それって一緒に行っていいってことだよね?!
「はーい」
後ろから隼ニに抱きついた。
「夜、なに食いたい?」「隼ニの得意料理!」
そう即答した。
「じゃああれだな!」
「なに?」
「お楽しみ」
にかっと笑った。
なんだろう
隼ニの得意料理?
楽しみ!!
「ただいまー」
まるで自分の家のように言う。
「ずっと李亜と住んでるみたい」
たしかに!
ずっと隼ニとこの家に住んでたみたい。
隼ニの家安心するし。
「李亜はまた俺のベッドで寝てろ」
「あたしも料理手伝いたい」
「じゃあおねがい」