「じゃあ、またな」
「うん、またね」

家までバイクで送ってくれた。

「この指輪は俺らの愛の誓いだな」
手を開いて指輪をみる隼ニ。
「うん」
隼ニの手をぎゅって握る。


「きゃ…」
そのままひっぱられ隼ニの胸の中へ…。

「まぢ李亜さいこー」
耳元でそうささやかれる。
すごい近くてすごい甘い声で…
ドキドキしちゃうよ。

あたしばっかドキドキしてる。
あたしは隼ニをドキドキさせられてるのかな??


ばいばいのキスをして隼ニは帰って行った。



音を立てないように家に入る。

「李亜!ちょっと」
あ…バレちゃった……。
「うん着替えたらいく」「そのまえにちょっと」
「…はぃ」

どうしよ……
やっぱ学校飛び出したのバレちゃった?
とことん怒られる……。

「今日学校飛び出してどこ行ってたの?」
やっぱり……。
「……海…と買い物」
「一人で?」

首を横にふった。

「だれと?」
「……あの時助けてくれた人」
「名前は?」
「相澤隼二…さん」

「たくー。心配かけて…。学校帰りにたけるくんが来たのよ、李亜のこと心配して」

たけるが…?

「学校サボらせるなんて…思いっきり不良ねその人」


ピキッッ。

隼ニのこと…。

「あたしが…会いたかったからだもん」
「だからって、見た目も思いっきり不良らしいじゃない」


見た目?
不良?

「お父さんだって心配するんだから…その人とは付き合わない方がいいんじゃない?そういう人ってすぐ気が変わるのよ。きっと寂しい思いをするのは李亜なのよ…」


プチっ…

もう怒った…。

「隼ニに会ったこともないのに隼ニのなにがわかるの?それに見た目でなんでも決めつけるのよくないってお母さんいつも言ってたじゃん!人にはそう言って自分は全然じゃん!!隼ニのこと悪く言わないで!あたしはなに言われても隼ニとは別れない隼ニはあたしを捨てたりなんかしない!」
「李亜!!」

バタンッ!!
思いっきりドアをしめる。

あ、爆発しちゃった…。

部屋にもどりベッドにころがる。

はぁ……
お母さん…隼ニのことわかってないよ…。
会ったことないのに決めつけないでよ。


隼ニは
ずっとあたしと一緒にいてくれる…。
愛の誓いの指輪があるんだもん。
心だってつながってるもん。