「その友達が彼氏と別れたって、私が清瀬に話したから、」

「アタック開始した?」

「…それがね、他に好きな人ができたから、自分から振って別れたんだってことが判明してね、」

「清瀬の出番は無くなったと!」

「うん…」

「それが、なんでごめんなの?」

「ゆっこちゃん、もしかして清瀬のことが好き?」

「はあぁ?!」

「だって、清瀬のこと気にしてるみたいだったし、」

「ちっがう!あいつは、ただの元クラスメイト!」

「そうか…私ってダメだな…」

「もしかして誘ったの?」

「新しい恋でもすれば…と思ってね!あ、でも、女バスで祭りに行くって言っただけだけど、」

「そのさ、あたしが清瀬を好きだって」

「言ってない言ってない!」

「ホント!?」

「ホントホント!だってそーゆーのは、本人同士が」

「ならイーじゃん!謝ることなんかないよ!」

「でも、サッカー部も寄るって言ってたよ!私、男子も一緒とは知らなくて…」

「大丈夫!だって見てよ。」


ゆっこが前を向いたまま、親指で指した後ろの様子は、
女子は女子、男子は男子の別々の団体にしか見えなかった。


「ね!」

「一緒に行動してるって感じじゃないね。」

「それより佳菜子!」

「ごめんなさい!それから今の話しは、誰にも」