そう答えていたのに、同じような会話をしばらくたった時にした時の事だった。 『早いよね…!もうおじいちゃんが亡くなってから、15年もたっちゃったのよ。』 そう言うと、 『15年?10年くらいでしょ?おじいちゃんに会いたかったなー!』 何か計算をしたかのような返答を、返すようになっていたのだ。 私は薄々ではあったが、孝治が本当の父ではないことを、沙知絵も気付き始めていることを感じ取っていた。