『でも…』





『でもじゃない。やめておきなさい…。』




父は全力で反対していた。





『また明日、来るから。』




私は父に言って、孝治と一緒に病室を出た。







『どうだった?』




沙知絵の面倒を見ていた母が、私たちに聞いた。





『反対された…。』





『でしょうね…!』





『明日も来るから…。』





『わかった。ただ、お父さんを説得するのは本当に大変よ。それだけは覚悟しときなさい。』