「いい、いらない。それにお婆さんの家にこれ届けなくちゃいけないの」
オオカミの前に差し出したのは、ケーキと葡萄酒の入ったカゴ。
「ふーん。…ん?……お婆さんの家?今そう言ったか?言ったよな?」
いきなり慌てふためくオオカミ。
「言ったわよ。何でそんなに慌ててんのよ?」
「いや、何でもねぇよ。婆さん花好きだから、花摘みして行ってやれば?」
「面倒臭い。とてつもなく面倒臭い。だからイヤ」
冷や汗を流すオオカミにきっぱりと言い放った女王様。
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
読み込み中…