高校を卒業し、地元の文系私立大学に進学。そのまま地元の旅行代理店に就職した。

そこで知り合った、5つ上の山田孝明という男性と恋に落ち、あっと言う間に妊娠してしまった。


夫の希望もあり、出産と同時に退職。
私は主婦業に専念することになった。


産後の疲れも少しずつ癒えたある日、私はある雑誌の見出しに目が奪われた。

『あなたの人生はあなただけのもの。今の生活、おもしろいですか?満足していますか?』

息子の匠もかわいさを増していたのに、私の人生にはおもしろさがないと感じてまった。

それが悪い訳ではない。ただ平凡なのだ。