「いやー毎朝高校行く時電車乗ってるだろ?いつも同じ車両でさ、ずっと可愛いなーって 思って見てたんだー。しかも同じ高校だし。
 んで友達とかいろいろ使って名前調べたみたいな?
 俺ってきもい??あはは」

「そうだったんだー!!同じ高校だったんだ。全然気付かなかったよ~。
 しかも何で知ってんのかと思ってびっくりした~」

「…あ!あつかましいかもだけどケー番とアドレス教えて?」

えっ…!あたし男子にアドとか聞かれるの初めてっ!!

何か嬉しーっ。

浮かれちゃうわ。あたし。

「えっ!?うんっ、いいよー♪」

興奮を抑えながら平然と話すっ。

こんなことで興奮しないもんっ。みんなは。

恥ずかしいし…こんなことで嬉しいとか。浮かれるとかっ。

「美空、よかったじゃんっ」

舞花が耳元で小声で言った。

「赤外線受信してー?」

「うん。出来たよー」

ケータイとケータイをくっつけているとき、

無駄にドキドキするんだけどっ…。やばいっ。

「次美空ちゃんのちょーだい?」

「おっけーっ」

…再びドキドキっ。あたし顔今絶対赤い…。

こんなことで赤くなる子いないよね…。あぁ…恥ずいぃ…。

「あ!そーだ」