――――なのに、何であの子なのかもわからない。

名前も知らないのに。



そんなことを考えていると、もうすぐ合コンの時間になった。

達也と俺ともう1人同じクラスの蓮という軽くてノリがいい、

いい奴なのかよくわからない奴と3人で待ち合わせして、

合コンの場所のカラオケに行った。


着いてから、少したったときに、あのギャルが来た。

「こんにちわぁ~まみっていいまーす、よろしく~」

そう言うと、左から、蓮、達也、俺、の順に座っている席の、

蓮の前に座った。

それから少しだけ蓮とギャルが喋っていた。

それを見て、俺は小声で、

「いいのかょ、ギャルに喋りかけなくて」

「そんなのいーんだょ、まだわかんねぇし」

そう話していると、あの可愛い子と友達らしき人が入ってきた。

「こんにちわぁ!」

と顔と同じく可愛い声だぁーとか思った。俺、どんだけー…

川原(舞花)は、あ、こいつ慣れてるな、そう思った。

その子は明らかに緊張してるって感じで、ボーっと立っていた。

チャーーンス♪

「ちわぁー。俺、翔っていうんだー。よろしくな」

「あっ…どもっ…みくです…」

うわー可愛いー。緊張してるし。

もうこれは決まったな。みくちゃんに決定。

自己紹介が始まり、そのあとの川原の行動で気付いた。

川原と蓮は付き合ってるってことに。

ふ~ん…そっかー…

人数合わせみたいなもんかその2人は。

俺はそのあともちょいちょいみくちゃんにアピってみた。

そーすると、みくちゃんが急に、

「あたしに会いたいって言ってた人って誰??」

そう聞いたのだ。

すると達也がアイコンタクトをしてきた。

「あー…それ、俺だよ」

そう言うとびっくりしてた。