ーもし、そこにある紙くずが、あなたを襲ったらどうしますか?ー
そんな事…、あるわけない。
ノゾミは姉から借りたファッション雑誌を投げ出し、ベッドに横になった。
最近、この手の内容の記事を良く目にする。心が疲れてるだの、癒やしを求めろとか、はっきり言って、それって逃げなんじゃないの?自分をしっかり持ってたら、絶対ありえない。
雑誌を読んでいくうちに、自分のイライラが馬鹿らしくなってきた。
少しでも自分が病気なんじゃないかな?って思ってたのも、恥ずかしく思った。私は、父のようにはならない…。
絶対的な自信がある高校一年の春休みのことだった。