「カイ。さっきの人、カイの彼女?」

俺が1人で倉庫の中にいるとリナは俺の元にやって来た。

「そんなんじゃねーよ」


リナを改めて見る。
すらっとした長い手足に、整った顔立ち。
長い黒髪で、化粧は殆どしていない。

元からの美人なんだろう。


「つかお前いつからタメ語だよ」
「いーじゃーん!てか、カイってもっととっつきにくい人だと思ってた」
「え?」
「兄貴はカイのこと、冷血で何考えてんのか分かんないって言ってたから。それに女もとっかえひっかえとか言ってたし」


それは。
“カイ”だから。