「葉山さんが桐谷さんの双子のお兄さん…?」



「実際は“葉山葵”は存在しないんだよ。俺の本名は桐谷神。」



喋り方がガラリと変わる。



「何故、そんな事を……?」



葉山葵が存在しないのであれば、あの挑戦状は?



「実は、雅は警察の上層部とも面識があってね。雅に送られてきた挑戦状を見て、上層部が架空の“葉山葵”という人物を作り、挑戦状も雅に真似て作ったんだ。」



「当然、犯人は葉山葵という人物を呼んでいない。だから下手に身動きができなかったんだ。」




桐谷さんが言う。



「そうだろ?望月仁子さん?いや、叶仁子さん。」